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2005/8/11

先日話した大型契約の申込書が、お客さんのところから返ってきました。
前も、わりとビッグな申込書が戻ってくると「5000円札に見える」(=ぼくがもらえるインセンティブが5000円分くらいになるから)などと表現したものですが、こいつはちょっとケタが違います。札束です。
だってこれでお客さんが利用することになるサービスは、初期費用が4万4835ペリカ、月額費用が19万9710ペリカ。最低利用期間が6ヶ月の契約なので、この時点で44,835+199,710×6=124万3095ペリカは確定。
サラリーマンのときも営業のようなことをしていましたし、ここでも1年やってきましたが、商材が違うにせよここまで高額のものを売ったのは人生で初めてです。惜しむらくは単位が例により架空のものであり、せっかく契約を取ったってインセンティブが発生しないことです。札束でも、こども銀行の札束ですよ・・・。

とはいえ、この契約を取ったことで思いのほか派遣先が大騒ぎになっています。このサービスを売る関連部署からうちの部署にじゃんじゃんお礼のメールが入り、今後の参考にするので契約を取るに至った経緯をまとめてほしいということで、フロアの責任者が簡単な報告書まで作らされました。
これはひょっとすると、何か特別表彰的なボーナスがもらえるかもしれません。
なんでも、作ったはいいが全く売れない商品で、直接訪問している他の部署でもほとんど獲得には至ったことはなく、それを電話営業の部署が取ったということでサービス企画の担当者は大喜びで、うちの部署に「足を向けて寝れません」などと言っているそうです。ちなみにうちの部署はビルの32階なので、足を向けて寝るのは物理的に難しいと思います。

ていうか、この騒ぎでわかったのですが、このサービスを売ったのは派遣先全体でもきっとぼくが初めて。これまでほとんど売れなかったというか、たぶん初めて売れたんだと思います。
そして初めて売れたというのは、単にぼくは運がよかったのです。もちろんぼくの営業的な努力もありますが、全く売れないはずのものが売れたというのはけっきょく運以外の何物でもありません。お客さんは「今回の案件はとても大事なので予算も豊富に組んであり、必要なオプションなんかがあればケチらずにつけます」と明言していました。それでこその124万ペリカです。
だって提案にあたり他社の同じサービスもいろいろと調べましたが、誇張でもなんでもなく他社は価格が一桁違います。自分で調べていて「これは同じサービスの価格表なのかな?」と不安になってしまったくらい他社は安いです。本来であれば、うちは顧客の検討の同じ土俵にすら登れないのです。今回のお客さんはこれまでうちの別のサービスを利用していたから最初にぼくのところに相談がきて、そのままクローズしただけの話です。
もちろんお客さんはそうした他社製品も比較したうえで、「そういうところはサービスの質的に信頼できないので」ということでうちを選びました。予算が余るほどあって初めて成り立つ余裕の選択です。なんというか、デパートで全く売れないハンカチがあり、「1000円」の札を思い切って「5000円」に変えたら飛ぶように売れたとかいう笑い話がありますが、そんな感じです。

ただ、有象無象の安い他社サービス(プロバイダはたいていベンチャー企業)ではなくうちを選んでくれたというのは、よく言えばブランドイメージの勝利であり、今回の提案でぼくが最もアピールしたのはその点でした。(というか価格がケタひとつ違うのでそれくらいしかアピールポイントがなかった。)
フロアの責任者の経緯報告書にはその点を入れてもらい、「ブランド力を訴えるために、サービスの信頼性を顧客に具体的に説明する資料やパンフレットを今後作ってほしい」というぼくの意見を盛り込んでもらいました。

すると、すぐにサービス企画の部署からメールの返信があったそうです。
「そういう資料はあります!これを読めばうちの商品のよさをわかってくれるはずです!」
で、添付されていたPDFファイルは、全100ページ。
これを読めばって。

あげく、企画の担当者から直接ぼくのところに電話がきました。うちでは、ただの派遣さんのところに派遣先の正社員が電話をかけてくるというのは異例中の異例のことです。いままで1年やっていて初めてです。
彼はひとしきりお礼を言ったあと、「実はうちのサービスも高くはないんですよ」と言い始めました。
そこでぼくは「でも私も他社製品を調べてみましたが、値段がケタひとつ違いますからねえ」と言いました。
「いやいや、他社は見せ方がうまいんですよね。最低限のスペックで見せて、オプションをつけていくうちにけっきょく高くなるんですよ」と彼は言いました。
「では、それが見せ方の違いだということが顧客にわかる資料がほしいです。それに先ほどの報告書にも入れてもらったんですが、今回のような商品にブランド力は重要なので、それを上手に見せる提案資料が必要ですね。価格競争力では劣っていても、信頼性を重視するお客さんは絶対にいるので」とぼくは答えました。
すると、彼は言いました。
「いやー、一年前にこのサービスを出したときは、このスペックではうちが一番安かったんですよ。それがどんどん他社は安いのを出してきて・・・見せ方もうまいし・・・・」

一年前。
「ドッグイヤー」という言葉があります。犬の一年は3ヶ月。激動する市場に、短いスパンでどんどん対応していかないと企業は生き残れない。そういう意味で使われます。そういう業界のはずです。
一年前は最安値だった。100ページの資料を読めばよさがわかる。「俺は絶対にいい人だからとにかく信用してくれ」と言って結婚を迫り、そのよさがわかるまでには50年かかる。そんな感じですね。そりゃあ1年間売れなかったはずだ。

彼はまだウダウダ言っていましたが、もうとっくに定時をすぎていました。
「あ、ごめんなさい私このあと用事があるんで退社しないといけないんですよ。なにかついでがあったらうちのフロアにぜひおこしください。そしたら今回の経緯をふまえていろいろ有意義なお話なんかもできると思うんで」
と切り上げて、ぼくは帰りました。

鎖国

2005/8/12

開国してくださいよ〜

という懐かしい声で目が覚めました。

昼休み、ぼくは社員食堂で昼食を食べたら机でとっとと寝るのが毎日の習慣なのです。ところがうちの派遣の別の人たちが、むこうで5人くらい集まってキャッキャ言いながらネットを見てやがります。

開国してくださいよ〜
へるもんじゃなし〜

安眠を妨げる開国要求がスピーカーから流れています。


派遣先の社員は苦虫をかみつぶしたような顔をしています。

職場でのインターネットは、言うまでもなく私用不可というのがタテマエです。それは社員から社長までおそらく誰一人守ってはいない単なるタテマエなのですが、だからこそなんというか「ネットはこっそり見る」というのがどこか暗黙の了解というか。見つけちゃったら指摘しないわけにはいかなくて、指摘するほうも強く言えないから、お互いに困らせないようにひっそりと見る。上司のだれかが後ろに近づいたら一応隠す。それが大人のマナーというものなわけですよ。

それなのにやつら、昼休みとはいえ、

開国してくださいよ〜

と、大きな音をフロアに響かせて、大喜びです。


ていうか、ペリーの開国フラッシュって、いったいいつのだよ。
一度聞けば忘れない。(一度聞けばもう十分。)いまごろこれを見て喜ぶ人がいるとは思わなかった。
前の会社で話題になって泥酔先輩が喜んでいた覚えがあるので、たぶん3年前くらいのものでしょう。

彼らは決して「懐かしいよね」とかで盛り上がっているわけではありません。「ネットでおもしろいの見つけたんだよ」とか言って、自慢げです。天然です。まるで美濃輪育久です。
例えていうなら、そうですね、3年前のシングルチャートを見てみましょう。一位は「楽園ベイベー」だそうです。想像してください、2005年のいま、「この曲かっこいいんだぜ」と差し出されたイヤホンから流れるのは「楽園ベイベー」。ああ恥ずかしい。

どうやら、彼らのうちの一人がお昼休みの電話番の係で、夏休みなのでちっとも電話なんかなくって、ヒマだろうからとお勧めフラッシュを教えてあげているようです。
てことは昼休みだからとかいう以前に一人は仕事中じゃん!

まったく、隣の島の人にもクスクス笑われて、恥ずかしいったらありゃしない。


ちょっと!これはさすがに風紀上よろしくないんじゃないこと!?
と思ってSVの姿を探したのですが。


・・・いっしょに見てました。


日記のオチはこうじゃなくっちゃね。

もう、開国してくださいよ、ホントに。

生きた証を残すということ

2005/8/14

日曜日は、先日生まれたばかりのゆうタンに会いに底石家へ。

ドキドキしながらおじゃますると、部屋に流れるのはやはりクラシック音楽。そういえばのんちゃんの家でもそうだった。基本ですね。

そして赤ちゃんのもとを訪れたぼくは、今日もおっかなびっくり赤ちゃんを抱くのである。



でも二度目なので少し慣れてきたかな?

持参した生誕祝いは、赤ちゃん用の食器と離乳食レシピ集。



のんちゃんにあげたスタイ(よだれかけ)のセットもそうだったんですが、コンセプトは「食らえ」です。
それとロンパース(つなぎのベビー服)。黄色の水玉がかわいくて、自分で着たいくらいだったので。ぼくにはちょっとサイズが合わないのでゆうタンにあげます。


まだ生後20日あまりということで、のんちゃんよりもさらに小さい感じ。小さいというかまだ人間になりきっていない感じ。ひたすら真っ赤でぐにゃぐにゃして、あっとかうっとか言いながらブブーッとかブリブリッとかしているのです。

かわいいなあ。

なんでもゆうタンを抱いたのは親戚以外ではぼくが初の異性らしく、底石夫妻は「初めての男だ」と鼻息を荒くしております。それどころか黒いカリスマ主婦さんの実家では「将来、店長と結婚するとか言い出したらどうする?」とか言われているそうで、なぜぼくの存在はいつも友人の実家で取りざたされるのですか。ていうか「どうする」って何よ。とりあえず黒いカリスマ主婦さんは「・・・甘んじて受け入れる」と答えたそうです。甘んじてって。

とまあ、ドッキドキのお見合いはゆうタンの視点が定まらないままに(新生児の視線が定まるのは生後3〜4ヶ月後くらいから)終了し、あとは大人の時間に。黒いカリスマ主婦さんの子育ての疲れをねぎらうべく婿(ぼく)は料理の腕をふるい、少しだけ飲んで帰ってきたのです。



さて、これで身の回りの出産ラッシュもひと段落。彼ら彼女らの成長も、わが身の行く末なみにこれから楽しみなのです。

帰り道の電車に、1歳くらいの男の子を連れた若い父親がいました。父親は男の子を抱いて、先頭車両の窓から外を眺め指をさしながら何かを話していました。男の子は、聞いているのかいないのか。半分寝ています。聞いていたとしてもちっとも通じてはいないのです。
でもそうやって、通じていない無数の言葉から、彼らの脳の中では言語系統が組み立てられ、思考が生まれていくのです。そうして彼らは親からいろんなことを学び、成長していくのです。

ぼくは、自分があの父親なら、彼に何を語りかけるだろうと考えました。

車窓の外は暗く、ここからは景色はほとんど見えないのですが、電車の運転席が覗けました。計器類が見えて、なにかのスイッチに「デフロスター」という文字が書いてありました。
では、ぼくは彼に「デフロスター」という言葉の意味を教えてあげよう、と思いました。デは否定を表す接頭辞、フロストは霜、ターの部分は〜するものということ。だからデフロスターで、窓の霜を取る機械という意味になるんだよ。
そう思いついて、くすりと笑ってしまいました。わかりゃあしないや。
でもそれでいいのです。わかりゃあしない無数の言葉の中から、彼らは成長していくのです。無数の言葉の中から、親はきっと何かを伝えることができるのです。


ぼくもこれから彼らに何かを伝えられるだろうかと思い、ちょっとうれしくなって、でもどこか悲しい気もして。ちょっと不思議な気分で電車の親子を眺めて帰りました。

生存報告

2005/8/16

前にも話したけど昼間の仕事場は高層ビルの32階。地震があるとハンパなく揺れます。高層ビルというのは地震のとき、揺れを抑えるのではなく逆にゆったりたっぷり揺らして衝撃を逃すというのはわりと有名な話。
というわけで今日も、ぐりんぐりんと数分間にわたって揺れまくりました。

これだけしっかりとした微動が長時間続くとなると、どこか遠くでは大きな地震が起きているのでは。んで揺れが収まってネットを見ると、宮城県で震度6弱!

すわ、仙台のらくたろうくんの安否は!?

携帯で電話しても繋がるわけはないので、メールで「大丈夫か?」と送りました。

いまのところ返信はなし。電話もちっとも繋がりません。うーん気になります。

ま、ネットでニュースを見る限りでは大規模な被害の様子は伝わってこないので大事には至っていないと思いますが。連絡がとれないというのは不安なものです。


ところでぼくはここしばらく日記の更新をサボっておりまして。
ネタがなかったわけではなく単に忙しかったのです。

でもここに顔を出さないと、けっこう安否を心配されるものです。
大丈夫、無事です。

そもそもお盆で人が半分くらいしかいないし、お客さんもいないし、なにより地震のあとで若干船酔い気味、フロア中が浮ついた雰囲気なので、午後は思いっきりサボって過去の日付の日記を書きました。
日記に書いたほかにも、マイティボンジャックくん・チンプイさん・マイティ姉といういわばマイティ一族総出でみんなでプロレスを見に行ったりもしましたが、その話はボツになりました。理由はただの飲み会だったから。


帰り支度をしてシュレッダーをかけているころ、らくたろうくんから「漸く携帯繋がりました。無事です。自販機20センチヅレマシタ」というメールがきました。

それではみなさんも、いまさらながらごらんください。

ネットワークとクライミングの観点からみるホール作業

2005/8/17

夏休みの間、夜は短期で某居酒屋チェーンのホールのバイトをしています。もうちょっとちゃんとしたところでやりたいのですが、短期で雇ってくれる飲食店はそれくらいしかないし、もちろんキッチン志望で応募したのですがホールが手薄だというので。まあ短期だしいっか。
それにそういうバイトは学生時代にさんざんやったので、昔取った杵柄というやつ。ホールならどんな店でもやることは基本的に同じだから楽です。例えば返事のしかた・声の出し方からはじまり物の置き場所・オーダーの取り方などなど、店により異なるポイントさえ押さえればすぐに働けるものです。

ところでそういう基本のひとつに、「卓番」があります。いかなる店も客席ごとに必ず卓番というものが存在し、オーダーを取ったり料理を提供する際にその番号が必要不可欠なのはご理解いただけると思います。
で、その卓番というのがけっこうやっかいなものです。でっかく書いてあればわかりやすいのですが、そんなことはもちろんありません。丸暗記しないといけません。「このブロックは20番台で、はじっこが29番」とかポイントを押さえれば比較的覚えやすいのですが、でもブロックの真ん中らへんで突然お客さんに呼びとめられると、まだそこが26卓なのか27卓なのか一瞬わからなくなったりもします。


さて、うちの居酒屋は、場所柄若い人たちがいっぱい来ます。そして季節柄、露出度の高い女の子が非常に多いです。そしてそして最近の若い子は発育がよろしく、実に乳的に恵まれた人、クライミング用語で言うところの「ガバホールド」の持ち主がびっくりするほど多いのですよ!

しかも客は座っている。店員は立っている。自然とガバホールドをアンダークリングする姿勢になります。ごく少数のボルダリング仲間以外は雰囲気だけ感じ取ってください。とにかくツインピークスの間のクラックに思わず視線がジャミングしてしまうわけですよ。
そうすると、料理を運ぶ側もがぜんモチベーションがあがります。ガンバです。その卓の伝票がついた料理が出てくると我先にと皿を奪い合って運びます。


するといつの間にか、あれほど覚えづらかった26卓が、いつの間にかどこだかすぐわかるようになっている自分に気づきます。26卓は「谷間」、だから25卓が「左」で27卓が「右」と、脳内のDNSサーバが自然とドメイン名前解決をしているのです!

が、当の26卓の巨乳ちゃんが帰ると、あっという間にわからなくなります。再起動によりキャッシュが失われたというわけです。とたんに手がかりを失い、運び手はちっともガンバりません。


というわけで、どうにも卓番だけは覚えられないままなのでしたとさ。

私の並んだ列が進みません

2005/8/18

一週間くらい前のこと。
夜の居酒屋のバイトの入り時間の前にちょっとだけヒマがあったので、隣のビルにある本屋に行きました。別に読みたい本があったわけではありません。ぼくはあまり本を読みません。
会社を辞めたばかりのころはヒマだったので狂ったように本を読んで、当サイトでも勢いにまかせてブックレビューのコーナーを作ったものです。しかしブームが去ってまったく更新されなくなりました。この文章にそのコーナーへのリンクを貼るのもためらわれるほどです。あのへんがちっとも更新されないなあと思っている奇特な方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、アーカイブについては本を読んでないのだからしょうがない。リンクについてはいいかげん更新しないと友だちを失うなあ。レシピについては・・・まあ気にしないで。
それはともかく、たまには本でも読んでみようかなと、ちょっとだけ思って本屋に立ち寄ったのです。

平積みになっている本の中で、気になったのがリリー・フランキー著「東京タワー」。その人の名は知っていますが、それ以外にぼくがリリー・フランキーについて知っていることといえば。

@たぶんエッセイストとか、そんな感じ
A男か女かわからない
B「生で中出ししてないから浮気じゃない」と言っていたと、底石さんが言っていた

という3つくらいで、3つのうち2つが不確かで1つが伝聞。このうえなく心もとない情報です。
でもその本は、「オカンとボクと、時々、オトン」というサブタイトルがいいなあと思ったのと、最初の数行がなかなか気に入ったので。ちょっと読んでみたくなりました。

しかし、繰り返しになりますが、ぼくは料理本と参考書以外ではあまり本は読みません。ましてや買って読むことはめったにありません。いわんやハードカバーの新書なんて。21世紀になって買って読んだのは高田延彦伝「泣き虫」くらいなのではないでしょうか。

というわけで、買わずにタイトルだけ覚えて本屋を出ました。
あとで図書館で借りようという作戦。


そうして居酒屋に戻り、バイトに入ると、店はうだるように混んでおります。
なんでもその店は、500店もある全チェーン店のうち1.2を争う売り上げだそうで、いつも満席なのです。飲食店でのバイトは、ガラ空きよりはちょっと混んでて夢中で動いているくらいのほうが時間が早く経過してかえって楽なものですが、でも疲れてきたころに入り口のところにずらーっと人が並んでいるのを見たりするとさすがにうんざり。いくら安い居酒屋だからって、並んでまで入りたいか?おまえらもう少しちゃんとした店行け!
しかもいま、生ビール大ジョッキのキャンペーンをやっています。大ジョッキを頼むと、中ジョッキ4杯がタダで飲めるサービス券がもらえます。大ジョッキの注文ががんがん入ります。ジョッキといっしょにサービス券を持っていくと、お客さんはみんな「中生4杯も!?」とすごく盛り上がります。そしてまんまと次も大ジョッキを頼みます。何枚でもチケットはもらえるので、グループで10枚くらいもらって喜んで帰る人たちもざらです。
しかしよく考えると、そのサービス券は次回来店時に使えるもので、しかも中生4杯といってもお一人様一杯だけ。つまり結局はサービス券を10枚ゲットしても中生が40杯飲めるわけではなく、9月末の有効期限までに一回の来店につきお一人様一杯の中生が飲めるだけ。道ばたで配っているドリンク一杯無料券と同じ、いやむしろ用途が限定されているだけ使い勝手が悪いサービス券なのです。
でも「中生4杯」と具体的に限定したことで実感が沸くのか、お客さんはすごく喜んで、ふだんめったに出ない大生が飛ぶように売れるのです。これを考えた人はなかなかやるなあと思います。
しかしですね、店の外にはずらりと長い列ができ、入るオーダーオーダーことごとく大生大生、重いっちゅうねん。だんだん心もすさんできます。人間に勝ち組と負け組があるとして、大生キャンペーンのサービス券を考案した人は勝ち組かもしれないよ、でも大衆居酒屋に行列して飲めない中生4杯券で喜んでいるおまえらは間違いなく負け組!と勝手に烙印を押したくもなってくるのです。しょうがないのでガバホールドをアンダークリングでオブザベーションして心の安らぎを求めたり(以下略)。

とまあ悪態もつきましたが、実はその居酒屋チェーンというのはぼくもよく客として行くところなわけで。リアルの友だちならわかるかもしれません、ちょっと飲みにいこうということになるといつも行くチェーン店です。
先日も、昼の仕事の同僚と珍しくサシで飲みに行くことになりまして、ぼくはためらうことなく仕事場の近くの同じ店を選びました。
そして「大生ビールのキャンペーンをやっててねえ、このサービス券が実にうまくできてるんだよ」などと言いながら大生をオーダーし続け、テーブルの隅にサービス券がどんどんたまっていくうちに、ぼくもなんだか楽しくなってきてしまっていたのでしたとさ。


ところで、リリー・フランキーの話でしたね。
渋谷区の図書館は、便利なことにネットで予約ができます。家に帰って検索して予約してみると・・・。
予約順位76番目。
おまえら、買えよ。正直そう思いました。でももちろん予約しました。

一週間経ってきょう予約ステータスを見てみたら、101人に増えていました。
ぼくの順位はひとつ上がって75番目になっていました。
来年中に読めるか、微妙なところです。


勝ち組とは、行列の先頭を行くことか、行列を作り出すことか。いずれにせよ勝ち組への道は果てしなく遠いのです。

おみやげ

2005/8/19

昼の仕事では、お盆は15日から17日までが好きに休んでいい期間になっていました。といってもぼくは実家に里帰りなんてしないし、休むと当然時給がもらえなくなり今後の人生設計に支障が出るので、いつもと変わらず出勤です。
その間は人が半分くらいに減ってフロアがガラガラで、相手にするお客さんもいないから、ぼくは手元整理をしたり日記を書いたりしてのんびりと過ごしていました。
が、そんな夢のような期間も終わり、フロアには人が戻ってきて、まわりの人のおかしな日本語の電話が飛び交ういつもの風景に戻りました。まあお盆であろうがなかろうが、ぼくが電話をかけないのはいつものとおり。サボって日記を書くのもいつものとおり。退職までの残りわずか、引き続き自分のやりたいように仕事をしていくのみでございます。

ところで夏休み・正月休みなどの後、オフィスに人が戻ってくると、怒涛のようにおみやげが飛び交うのはどこの職場でもいっしょの光景です。そういうおみやげはたいていブロイラーのえさやり式に機械的に配布されるのでうれしくもなんともなく、気づくと机の上に置いてあったりで味もそっけもないのです。
とはいえ食べ物はありがたくいただきます。今日は寝坊して朝食を食べる時間がなかったので、机の上にたまっていたお菓子を3つ食べて午前中の糖質の足しにしました。

そんなおみやげの中に、ひとつ気になるものがありました。




その名もズバリ「秋田名所クッキー」。

インターチェンジで売ってそうな、すげーベタなおみやげです。
だれかはわかりませんが秋田に行った、もしくは秋田に帰った人がいたようです。


これを開けると。




「秋田」って。

秋田の名所は秋田しかないのか。


「アド街ック天国」で蒲田特集をやったとき、蒲田の1位は蒲田駅だったそうです。


まあ、わざわざクッキーをトイレに持っていってまでこんな写真を撮る自分がいちばん情けないですが。


***


先週底石家の一人娘ゆうタンに会いに行ったときに、おみやげにロンパースをプレゼントしたのですが、その写真が届きました。




萌え〜!


やはりおみやげというのは、渡す側、渡される側の顔や声や気持ちや思い出や、いろんなものが見えるからこそよいのです。
誰の何みやげかもわからなかったりする配給は、それは単なるモノでしかないですよね。

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