今のバイト先にはおかしな人がたくさんいる、という話はしましたね。今日はその中でもとびきりの逸材を紹介しましょう。
日記の登場人物にはいつも勝手にハンドルネームをつけるのが慣わしですので、彼にも名前を。
彼の名は・・・・。

油谷さん!
【リアル油谷さんのプロフィール】
推定身長:155センチ
推定体重:70キロ
年齢:36歳
油谷さん以外に似ているもの:ハンプティ・ダンプティ
【リアル油谷さんに好きなものを語ってもらいましょう】
_________________________
/
< ワタクシ通信系の技術が大好きでございまして、ですから
\ 今回のお仕事もご応募させていただいたのでございます
\________________________
(原文ママ)
携帯電話が大好き。
携帯4つ持ってる。
あとピッチ2つと、ポケベルを2つ持ってる。
ポケットボードまで持ってる。
でもパソコンは苦手。
【リアル油谷さん名言集】
(駅から勤務地までどうやって行くとわかりやすいか、とみんなが話しているときにやおら立ち上がってのひと言。)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ それでしたら、タクシーで行くという手段がございます。
< ただしその方法には一つ欠点がございまして、
\ ときおり渋滞するのでございます。ですから・・・。
\________________________
(原文ママ。そこでSVに「それではみなさん、明日は遅刻しないよう気をつけてください」と遮られ終了。)
【リアル油谷さんの油っこさ】
いつも本当にぬらぬらしている。
しかもいつも時間に遅れて走って登場するので余計にぬらぬらする。
汗を拭こうとして胸ポケットからハンカチを出したがハンカチが引っかかって出ず、しょうがないので頭を傾けてハンカチに近づけて拭いていた。
もう少しハンカチを引っ張れば取れるのに。
【リアル油谷さんこぼれ情報】
携帯4つとピッチ2つとポケベル2つはすべて腰のホルスターに差して装備している。
そのため、ただでさえ肉付きのよい腰周りはさらに膨れ上がり、スーツの上着の裾はいつも携帯ホルダーに引っかかっている。
よく物を落とす。
遅刻して走って登場して物を落とし、拾ったりしているうちに余計に汗をかくという悪循環。
「通信関係が大好き」というわりに研修は寝っぱなし。上を向いて安らかな寝息を立てて寝る。
ときどき無呼吸。
休み時間に、人と話をしていても突然寝る。
小さいころはよく女の子に間違えられたらしい。
恋人は?ヒ・ミ・ツとのこと。
リアル油谷さんのおもしろさは、写真と文字だけでは伝えきれません。今回ぼくは初めてホームページの表現力の限界を感じました。隠し撮りで動画でも撮ってアップしたいくらいです。
とにかく、今後も彼から目が話せません。
夜に珍しく家の電話が鳴ったので出る。
「店長様、このたび代々木上原にできた新築デザイナーズマンションのご案内でお電話さしあげました」
普段ならそういうセールスの電話は一も二もなく断って切るか、機嫌のいいときでせいぜい「どっから俺の名前と電話番号手に入れたんだよっ」と絡む程度なのだが、これからは自分も電話をかけて営業するという立場になるので参考までに聞いてみようと思った。
「店長様、今のお住まいの家賃はご負担ではございませんか?」
そりゃあ負担ですよ。なんせ今月の末に払う家賃が(略)!
「失礼ですがお家賃はおいくらですか?」
7まんえんです。今月の末に(略)!
「今回はモデルルームとして使用した部屋を特別価格でご提供いたしますので、100%のお借り入れで月々のローンの返済はわずか10万6000円です!いかがですか、今のお家賃にわずかなプラスで新築デザイナーズマンションが手に入るチャンスです!」
なるほど、「アップセール」というやつですね。「負担じゃないですか」といいながらいつの間にかもっと高い家賃を提示してニーズを喚起するという。ふむふむ。
「ところで店長様、失礼ですがご職業は?」
え、あるばいと。
ガチャッ。ツー・ツー・・・。
切られた。
***
貧乏も板についてきました。飲み代をカードで立て替えて現金が手に入ったのでキャッシュローンを早期返済しました。自炊は楽しいです。周りの人もみな貧乏でおにぎりを持ってきたり休日に日雇いの引越しのバイトをしたりしています。いい年してちゃんとした職につかずお金もない人たちばかりです。ぼくもです。いまのところ仲良くやっています。みんなに夢はあるのでしょうか。あまりあるようには見えません。ぼくに夢はあるのでしょうか。
早く人間になりたい。
ぎっこん ばったん
みなさん、私はいま井の頭公園にいます。
ぎっこん ばったん
ボートを漕いでいるのです。
休日ですから。レジャーです。おりしも外は抜けるような青空、というわけでもなく、今にも雨が降り出しそうな曇り空です。
ぼくは昔ボート部にいたので、公園のボートなんかもお手の物です。周りではカップルや家族連れがたくさんボートを漕いでいますが、みんな下手くそです。
高校3年のころ卒業文集に短編小説を書いたという話を、前にちらりとしました。それは勉強の合間に図書館の外で見かけた少年の後ろ姿を眺めるうちに、少年の駆けていく道をずうっと通っていくとそこには小さいころに行った井の頭公園があるのを思い出し、彼はふと歩き出す、というしょうもない筋だったのです。
きっと押しつぶされそうな受験勉強のプレッシャーからの逃げ道のようなものを、ちょっと離れた懐かしい空間である井の頭公園に求めてみた、のでしょう。
そして今もまた、逃れられない重苦しさから逃れるかのように、こうして井の頭公園にまでやってきてボートを漕いでいるのです。
ぎっこん ばったん
どこまでも漕いでいけるはずはなく、ボートはすぐに小さな池の淵に追い込まれてしまいます。でもぼくは上手に左右のオールを操って方向を変え、また中心へ向かって漕ぎます。
すぐに向こうの岸に着きます。そうしたら、岸のワイヤに引っかかっているカップルを尻目にまた方向を変えてひたすら漕ぐのです。
ぎっこん ばったん
何がおもしろいのか?
別におもしろくはありません。
小さな池の中で、くるくるともがいているだけです。
どこまでも漕いでいけるはずはなく、それでも漕いでいないと止まってしまうから漕ぐのです。
おもしろくもないけれど、別につらくはないです。ないと思うことにします。
ワカレミチ真人間編。ネタはないけれども、ただ漕ぐことが人生です。近ごろ何か書こうとするとつい暗い日記になるけれど、楽だけでなく喜怒哀も含めてぼくの人生のコンテンツです。
暗い日記を書いていても心配せずに、暗いなあと思って見守ってください。池の淵でもがくボートを尻目に見るように。
ぎっこん ばったん
じたばた じたばた
バイト先で突然「全員のあだ名をつけよう」ということになり、持ち前の名づけセンスで「あなたはマメ」「きみはチョコ」「お前はチェリー」とビッシビシ名前をつける。なぜか全て食べ物。
「油谷さん」は、意外と油谷さんというキャラクターの認知度が低かったため却下される。
そしてぼくは「マスター」と命名される。
やっぱり、どことなく店長。
ぼくの「マスター」と呼ばれるゆえんは、やたらとパソコンと仲がよいかららしい。タイピングテストでもひとり満点だったし、この前のOAと通信関連の基礎スキルテストでも。
イーサネットとか、OSI参照モデルなんてよく知らんよ〜。ネットワーク関連の仕事なんてしたことないんですけど。と思いながら適当に解いたら、1番。
ていうか50人中1位って。ちなみに80点満点の46点で、そんなたいした点数ではない。そのテストの合格ラインも54点。それでも、これまで働いていて通信関連の商材を扱ってきたはずの他社の派遣さんより上。うちのSVより上。大丈夫なのか、某通信会社。あと派遣元。
しかしワタクシは1位の座に甘んじることはなく、なおも研鑽を忘れません。勉強のために、参考書を図書館で借りてきました。

これでもってTCP/IPをマスターして、ゆくゆくはテクニカルエンジニア(ネットワーク)とかの資格を取って、目指すは立派な社会人!
おいっ。
と一人ツッコミ。ぢっと手を見る。
曙。
とうにピークを越してプロの世界に飛び込んできて、いい年をしてピアスをしたり刺青を入れたりしてはしゃぎ、周囲の期待をよそに減量できずに連敗を重ね、負ければ打ち合わない相手に毒づいて、たまに打ち合ってもらうとカエルのようにマットに這いつくばり、世間から完全に見放された人。
とても愛おしい曙の負け姿。

遅ればせながら、「24」のシーズンUを見ました。
Tは前に日記にも書いたようにえらいハマって大興奮だったのです。が、Uは・・・正直がっかりでした。
どんでん返しの連続に、Tでは「24時間ぶっ続けのシリアスなダイハード」と評しましたが、見る側の慣れというのは恐ろしいものですね。Uになるとどうも、どんでん返しが起こるものと初めから思って見てしまう。だもんで時間ギリギリに助かったり助からなかったりのサスペンスは全て予想どおりの展開。そう思うと全てが「おい、それはちょっと無理があるだろう」と突っ込まずにいられなくなってしまうのです。かくしてUは「24時間ぶっ続けの大門浩探検隊」となるのです。
以下、ネタばれあり。もうだいぶ旬は過ぎているので問題ないと思いますが、今度テレビでやるらしく楽しみにしている人もいるかもしれませんので、いちおう反転で。
↓
慣れ以前に、Tと比べると実際に脚本に無理がありすぎるような気が。無理というか、ストーリーの流れに必然性とか動機が著しく欠けてるよな。だからどうもお話に集中できないし、感情移入できない。
キムはメイガンと冒頭でちょっと遊んで仲良くしただけでいきなり命がけの逃避行を始めてしまう。あとアラブ人の捜査官とか、ぱっと出てきて気づいたら仲間になって活躍してる。(しかもさくっと死ぬ。)大統領補佐官は、さんざんジャックの動きを無視しながら最後の最後で突然支援に回る。もっとしっかり背景描写してからじゃないとー。乾いてるのに入れないでって感じ。
そう、無理がありすぎて感情移入できないのですよ。感情移入できたキャラといえば、メイソンさんくらいでしょうか。といっても、メイソンのエピソードもよく考えると致死量のプルトニウムを吸い込んだ人間は間違いなく病院に強制収用だろ!なんで誰にも知られずに抜け出して現場に戻って仕事してんだよ!とか考え出すとすっかり冷めてしまうのです。
あ、確実に感情移入できるキャラがもう一人いますね。悪い意味でですけど。ファンサイトとかネットで見たら意外と「Uの方がおもしろかった」という意見も多く賛否両論って感じだったのだけど、「キムうざい、どっか行って」という点ではみんなの意見が一致しているようです。まったく、知らない人の男の家にほいほいついていって風呂とか入っちゃダメ。Tでは誘拐されたんでしょうがないけど、Uでは明らかに捜査をかく乱してますからね。ある意味お前がテロリストです。乳首を浮かしたエロリストです。気絶してる人間を撃ち殺すのは正当防衛じゃないです。
あと、敵がよくわからない。Tでも「誰が悪いヤツなんだ?」とハラハラしましたが、Uでは悪いヤツはわりと早くに判明して「で、こいつはけっきょく誰なんだ?なんでこんなことしてるんだ?」とイライラします。似ているようで、だいぶ違います。そして最後まで彼らが誰なのか、動機はなんなのか、いまいちピンとこないまま。「世界大戦を起こしたら石油が値上がりして儲かるから」ってのがテロの動機なのか?それはあまりにしょぼくないか?
ついでに捜査を進める上で重要な情報を得るための主なコマンドが「拷問」ってのもねー。エロゲーじゃないんだから。尋問・拷問が24時間のうち4時間くらいを占めます。主人公も大統領も、困ったときは迷わず拷問します。気分悪いです。もちろんバチが当たって主人公も拷問されますが、心臓が止まっても生き返ったりします。なんだかなあ。
↑
と、個人的には不満たらたらの24時間だったのですが、全12巻一気に借りちゃったのでしょうがない一気に見ましたよ。
秋にはシーズンVが出るらしいです。それどころかシーズンWもあるらしいです。
・・・たぶん見る。
餃子を作った。ひき肉、キャベツ、しいたけ、長ねぎ。にんにく、しょうが、きくらげ、にら。隠し味にはナツメグ、ラード。
たまに腰を据えて料理をするとたくさん作りすぎるのが悪い癖。細かく刻んだ食材はあっという間にボールにあふれ、あわてて大鍋に移してこねて大量の餃子のタネができた。
2パック買ってきた餃子の皮はみるみるうちになくなって、48個の餃子と共に鍋に半分以上のタネが残った。
1日目。たくさん餃子を食べる。餃子の味がした。残りは冷凍。
2日目。余ったタネをどうしましょう。また餃子の皮を買ってきてせっせと包むのは面倒なので、こんどは春巻の皮を買ってみた。春巻なら大きいので餃子ほどせこせこ包む必要はありません。
包んでみると、これは楽ちん。あっという間に包み終え、20本の春巻ができました。
せっかくですから今日は春巻を食べましょう。
さて、ここでひとつ問題が発生。ぼくは「春巻の皮に包んでみると、同じタネでもなんとなく違った味がするような気がしておいしかった」という日記が書きたかったのですよ。そして「中秋の名月と言われると、なんだかいつもの月よりきれいな気がする」などとつなげて、日常にひそむちょっとした発見だとか、いつもの道でもゆっくり歩くと気づかなかった風景が見えることなんかについて語りたかったのです。
しかし、中身が餃子な春巻は、やはり餃子の味がしたわけで。
今日も、きのうとおんなじ一日。
バイト中に、やっしーから留守電あり。
「て、店長?・・・お仕事中ごめん・・・・急ぎの用事なんだけど・・・ちょっとお願いが・・・・・ギャァァァァァス!!!!」
というのはちょっと言いすぎですが、だいたいそんな感じでした。
「先に死ぬのはじゅんかやっしーか」と噂されるほどに仕事に忙殺されているやっしーから、はるばる大阪から遊びにきたこじこじを「ちょうどいいわ仕事手伝ってよ」と小間使いに使ったやっしーから、そんなにヒマならお前も働けとのオファーをいただいたのです。
よくわからないけどおもしろそうだったので、バイトのあとに例の餃子を持って駆けつけました。差し入れ持参の助っ人登場です。
初めておじゃまするやっしーの仕事場は、目黒駅近くの高級マンションの一室。ステキな中庭におおーと感動しますが、やっしーはここしばらく馬車馬のように働いて仕事場に寝泊りしてろくに家に帰っていないらしく、言ってみればせっかくの高級マンションも馬小屋同然です。
やっしーの職業は、エディトリアルデザイナー。よくわかりませんね。なんでも雑誌とかのデザインをしたりするみたいです。今はグルメ本の編集に追われ、猫の手も借り倒す勢いで周囲の素人衆にもSOSを出しまくっているという次第。
といっても今回のぼくのミッションは、記事を書いたりデザインをしたりという華やかなものではありません。ライターの文章を校正した原稿を見ながらパソコンで該当部分をひたすら訂正していくという、やっしー曰く「出版で最も地味でツラい作業」なのです。机の上にはすでに校正記号の解説や「英数は半角」などの注意書きメモが置いてありPCには店長フォルダまで作成されていて、さも「待ってました」「逃がしません」と言わんばかり。
しかし座ってびっくり。PC、マックです。慣れないどころか初めて触ります。おクリエイティブな感じですね。
「わあ、マウスがボタン1個!」「半角キーがない!」「バックスペースキーのところにデリートキーがある!しかもデリートキーなのにバックスペースの動き!」と大騒ぎで作業スタート。
下働きとはいえ、そういうクリエイティブな香りの仕事は初体験なので、ぼくはけっこう大興奮。パソコンでレイアウトされた原稿に記事や写真が流し込んであり、それをプリントアウトして校正したものを見ながら記事を直していくわけです。
ついつい右クリックやホイールコリコリの衝動にかられながらもマックの操作にじょじょになじみ、だんだん作業のコツもつかめてきました。ぼくはもともとこういう反復単純労働は大好きなのです。
慣れてくるとけっこうなペースで作業は進みます。だんだん余裕が出てきて、直されているライターの文章なんかにも目が行きます。
なんかね、すごいアホな文章とか書いてあるわけですよ。グルメ本なもんで、「おしゃれな店内におめかしルックス、でも¥も安心」とか。さすがに編集の人もヤバいと思ったらしく「値段も安心」に直されていたりします。黙々と作業している中でそういうマヌケな原稿を見つけて一人で笑います。
ときどき、遠くで同じ作業をしているやっしーの笑い声も響きます。行って見てみると「餃子の皮膚に包まれた不思議な具の食感が」とかのマヌケ原稿があったりします。
なんならこのワタクシが素敵な原稿を書いちゃうぞ!?とかの野心が湧いてきちゃいますが、いかんいかん今日はそういうんじゃないんです。訂正マシーンに徹するのです。訂正訂正!
というわけでトランス状態で訂正しまくり、ときどき大笑いして、気づくと時間はあっという間にすぎて無事に大量の原稿の直しが終了しました。
「ありがと、助かった」と言ってやっしーが差し出したのは・・・1万円札!!4時間半のお手伝いで時給2000円プラス食事代!
しかも食事代って言っても餃子持参ですし。ごはん炊いてもらったし。こっちこそ、助かった!!
昼に電話をもらったときは「バイト代1500円、働きによっては2000円」としか聞いていなかったので、今日の日記は「千円札2枚を差し出すやっしー。でも彼女の顔は疲れきっており、差し出す腕は今にも亜脱臼しそうであり。ぼくは『あれ、2000円って時給のことじゃなかったの?』なんてことは口が裂けても言えませんでした」みたいなオチになるのかと思っていたのですが、思わぬ臨時収入です。
収入もいいし、いやあ楽しかった。実はやっしーには「たくさんあるんでまたやってくんない?昼間にも」とか言われて、正直バイトを休んで手伝おうかと悩んだくらい。
働きづめでやつれたやっしーを見ると、デザイナーって大変だなあと思います。ライターも、同じような寿司屋20軒に対して「板前のこだわりのネタが舌でとろける」「そのおいしさはまさに『口福』」などと心にもないほめ言葉をでっちあげまくらなきゃいけなくて、あげく他の人に直されたり知らないところで笑われたりして、さぞや大変だと思います。
でも!訂正人は楽しいですよ!やっしー&やっしーボス、ぼくでよかったらぜひまたお仕事ください!
ぼくはテレビをほとんど見ない。だいぶ昔に模様替えの際に移動したらアンテナにつなぐケーブルの長さが足りなくて、それ以来ずっと映らないままで放っていた。
それでもたまには部屋の真ん中にテレビを動かして見たり、ビデオやゲームのモニターとして使ったりはしていたが、このところついに画面の真ん中に一本の白い筋が映るだけになり、いよいよただの箱に近づいてきていた。
ところがちょうど、いらないテレビが一台あるからあげるという人が現われて、このまえそのテレビを引き取った。せっかくなのでケーブルも買ってアンテナに繋いで、何年かぶりにいつもテレビが見れる環境になった。
そうすると不思議なもので、見慣れなくて新鮮だから家に帰ってくるとついテレビをつけてしまう。
オリンピックの映像を、今ごろ初めて見た。日本人がこんなにもプロ野球を愛しているのを初めて知った。CMも、これが噂のあのCMかとつい見てしまう。宇多田ヒカルの服の丸い穴はなんのためにあるのだろう。
と、にわかテレビっ子になっている近ごろ。
ちょっと前の番組で「夢で犯罪捜査をする超能力者」というのを見た。夢で殺人の被害者に会って犯人の情報などを聞き、実際の捜査に結びつけるのだという。彼は枕元にノートを置いて眠り、夢を見ると何やらメモをする。するとそこには警察も知りえなかった犯行の手口や犯人の年恰好などの手がかりが書かれているのだ。
こいつはおもしろい。真似をしてメモ帳を枕元に置いて寝ることにした。
明け方に夢を見て目が覚めると、メモ帳に手を伸ばして夢の内容を書き留める。しかしこれが非常に難しい。
まず朝は忙しくて夢なんて見てる場合じゃないし、ゆっくり起きれても寝ぼけた状態でメモを手に取るのは至難の技。夢を思い出してメモの内容を考えているとなんとなく書いたつもりになるが、それは実はメモをしている夢を見ているだけ。また目覚めて見てみるとメモは真っ白、夢の内容は完全に忘れている。
何日かトライして、今日ようやく簡単に夢の内容を書き留めることに成功した。
起きて、改めてメモを見てみると。
7時45分
駅のホーム
無人
駅員室に電話するが切られる
放置
と書いてあった。
少し悲しくなった。
| 店長日記 |
| おすすめ過去ログ |
| 全過去ログ |
| 「麺こて」おすすめ日記 |